Jリーグ歴代順位スタンプラリー〜各チームの歴代順位をマニアックに数値化してみた

Jリーグが開幕して30年が経ち、10チームで始まったリーグも今やJ3まで含めて60チームまで増えた。
 そこでふと、とあることに興味を持った。それは、各チームが今までのJリーグの歴史で、経験したことのある順位はいくつあるのか。歴史の中で最高順位と最低順位の差が大きいチームはどこなのか。例えば横浜F・マリノスは、Jリーグ創設から加盟しているオリジナル10で降格経験のない2チームのうちに1チームだが、過去31年でどこの順位を何度経験しているのか。そういった具合だ。

 そこで、現在のJリーグ60チームで在籍年数に差はあれど、各チームの過去の全順位を洗い出し、平均順位や経験順位を出してみた。平均順位は、J2での1位を21位、J3での1位を43位、J3での20位を62位として全順位を平均化した。
 その歴代の平均順位を、かつて在籍した5チームを含めた各65チーム紹介していく。

 まずは65位〜46位を見ていく。

65位 Y.S.C.C.横浜
平均順位 55.60
Jリーグ在籍10年
経験順位数 7
最多経験順位 12位・13位・16位(J3) 各2回
最高順位 8位(J3) 2021年
最低順位 17位(J3) 2020年

64位 FC東京U-23
平均順位 54.75
Jリーグ在籍4年
経験順位数 4
最多経験順位 10位・11位・14位・16位(J3) 各1回
最高順位 10位(J3) 2016年
最低順位 16位(J3) 2019年

63位 ガンバ大阪U-23
平均順位 54.40
Jリーグ在籍5年
経験順位数 5
最多経験順位 6位・9位・14位・16位・17位(J3) 各1回
最高順位 6位(J3) 2018年
最低順位 17位(J3) 2019年

62位 セレッソ大阪U-23
平均順位 53.20
Jリーグ在籍5年
経験順位数 5
最多経験順位 6位・7位・12位・13位・18位(J3) 各1回
最高順位 6位(J3) 2019年
最低順位 18位(J3) 2020年

59位タイ JリーグU-23
平均順位 53.00
Jリーグ在籍2年
経験順位数 2
最多経験順位 10位・12位(J3) 各1回
最高順位 10位(J3) 2014年
最低順位 12位(J3) 2015年

59位タイ ヴァンラーレ八戸
平均順位 53.00
Jリーグ在籍5年
経験順位数 4
最多経験順位 10位(J3) 2回
最高順位 7位(J3) 2023年
最低順位 15位(J3) 2020年

59位タイ FC大阪
平均順位 53.00
Jリーグ在籍1年
経験順位数 1
最多経験順位 11位(J3) 1回
最高順位 11位(J3) 2023年
最低順位 11位(J3) 2023年

58位 福島ユナイテッド
平均順位 52.50
Jリーグ在籍10年
経験順位数 8
最多経験順位 7位・11位(J3) 各2回
最高順位 5位(J3) 2021年
最低順位 15位(J3) 2023年

57位 アスルクラロ沼津
平均順位 52.43
Jリーグ在籍7年
経験順位数 6
最多経験順位 12位(J3) 2回
最高順位 3位(J3) 2017年
最低順位 15位(J3) 2022年

56位 テゲバジャーロ宮崎
平均順位 52.33
Jリーグ在籍3年
経験順位数 3
最多経験順位 3位・9位・19位(J3) 各1回
最高順位 3位(J3) 2021年
最低順位 19位(J3) 2023年

55位 いわてグルージャ盛岡
平均順位 51.80
Jリーグ在籍10年
経験順位数 8
最多経験順位 11位・13位(J3) 各2回
最高順位 22位(J2) 2022年
最低順位 18位(J3) 2019年

54位 SC相模原
平均順位 51.20
Jリーグ在籍10年
経験順位数 9
最多経験順位 18位(J3) 2回
最高順位 19位(J2) 2021年
最低順位 18位(J3) 2022年・2023年

53位 FC今治
平均順位 48.75
Jリーグ在籍4年
経験順位数 4
最多経験順位 4位・5位・7位・11位(J3) 各1回
最高順位 4位(J3) 2023年
最低順位 11位(J3) 2021年

51位タイ AC長野パルセイロ
平均順位 48.60
Jリーグ在籍10年
経験順位数 7
最多経験順位 3位(J3) 3回
最高順位 2位(J3) 2014年
最低順位 14位(J3) 2023年

51位タイ 藤枝MYFC
平均順位 48.60
Jリーグ在籍10年
経験順位数 7
最多経験順位 10位(J3) 3回
最高順位 12位(J2) 2023年
最低順位 16位(J3) 2018年

50位 カマタマーレ讃岐
平均順位 48.50
Jリーグ在籍10年
経験順位数 8
最多経験順位 19位(J2),16位(J3) 各2回
最高順位 16位(J2) 2015年
最低順位 17位(J3) 2022年

49位 ガイナーレ鳥取
平均順位 48.31
Jリーグ在籍13年
経験順位数 11
最多経験順位 6位・12位(J3) 各2回
最高順位 19位(J2) 2011年
最低順位 17位(J3) 2017年

48位 奈良クラブ
平均順位 47.00
Jリーグ在籍1年
経験順位数 1
最多経験順位 5位(J3) 1回
最高順位 5位(J3) 2023年
最低順位 5位(J3) 2023年

47位 鹿児島ユナイテッドFC
平均順位 45.25
Jリーグ在籍8年
経験順位数 6
最多経験順位 2位・4位(J3) 各2回
最高順位 21位(J2) 2019年
最低順位 7位(J3) 2021年

46位 FC琉球
平均順位 44.20
Jリーグ在籍10年
経験順位数 9
最多経験順位 9位(J3) 2回
最高順位 9位(J2) 2021年
最低順位 17位(J3) 2023年

 現在は解散されたアンダー世代の4チーム。その4チームを残念ながら下回ってしまったのが、J3創設から加入しているY.S.C.C.横浜だ。最高順位である唯一の一桁順位となる8位は、2021年に記録したもの。
 J2昇格経験がないながらも、J2経験のある盛岡や相模原を上回ったのが、長野、今治、奈良の3チームだ。長野はJ3創設時から在籍していて二桁順位はわずかに2回だが、J2昇格は果たせていない。今治はJ3昇格して4年が経過しているが、直近2年は5位→4位と昇格目前まで迫っていて今後に期待だ。J3昇格初年度から5位の成績を残した奈良が、現時点でのJ2経験のないチームでは最上位に位置している。

 総合50位の讃岐は、立場上はJ2からの降格組だが、J3降格以降は全てのシーズンで14位以下と低迷が顕著だ。
 2023年時点で1年しかJ2経験がない鹿児島だが、最低順位はJ3での7位と安定した成績を残している。

 続いて、45位から31位までを一気に見ていく。

45位 カターレ富山
平均順位 44.00
Jリーグ在籍15年
経験順位数 12
最多経験順位 18位(J2),4位・6位(J3) 各2回
最高順位 13位(J2) 2009年
最低順位 11位(J3) 2018年

44位 ブラウブリッツ秋田
平均順位 43.00
Jリーグ在籍10年
経験順位数 5
最多経験順位 8位(J3) 4回
最高順位 12位(J2) 2022年
最低順位 8位(J3) 2014年・2015年・2018年・2019年

43位 FC岐阜
平均順位 41.25
Jリーグ在籍16年
経験順位数 11
最多経験順位 20位(J2) 4回
最高順位 12位(J2) 2009年
最低順位 14位(J3) 2022年

42位 いわきFC
平均順位 40.50
Jリーグ在籍2年
経験順位数 2
最多経験順位 18位(J2),1位(J3) 各2回
最高順位 18位(J2) 2023年
最低順位 1位(J3) 2022年

41位 ギラヴァンツ北九州
平均順位 40.14
Jリーグ在籍14年
経験順位数 13
最多経験順位 5位(J2) 2回
最高順位 5位(J2) 2014年・2020年
最低順位 20位(J3) 2023年

40位 ツエーゲン金沢
平均順位 36.80
Jリーグ在籍10年
経験順位数 9
最多経験順位 17位(J2) 2回
最高順位 11位(J2) 2019年
最低順位 1位(J3) 2014年

39位 レノファ山口
平均順位 36.78
Jリーグ在籍9年
経験順位数 7
最多経験順位 15位・20位(J2) 各2回
最高順位 8位(J2) 2018年
最低順位 1位(J3) 2015年

38位 ロアッソ熊本
平均順位 36.19
Jリーグ在籍16年
経験順位数 12
最多経験順位 14位(J2) 3回
最高順位 4位(J2) 2022年
最低順位 8位(J3) 2020年

37位 ザスパ群馬
平均順位 36.16
Jリーグ在籍19年
経験順位数 10
最多経験順位 12位・18位・20位(J2) 各3回
最高順位 9位(J2) 2008年・2011年
最低順位 5位(J3) 2018年

36位 愛媛FC
平均順位 35.89
Jリーグ在籍18年
経験順位数 14
最多経験順位 15位(J2) 3回
最高順位 5位(J2) 2015年
最低順位 7位(J3) 2022年

35位 栃木SC
平均順位 35.73
Jリーグ在籍15年
経験順位数 10
最多経験順位 10位・17位(J2) 各3回
最高順位 9位(J2) 2013年
最低順位 2位(J3) 2016年・2017年

34位 FC町田ゼルビア
平均順位 34.18
Jリーグ在籍11年
経験順位数 11
最多経験順位 1位・4位・5位・7位・15位・16位・18位・19位・22位(J2),2位・3位(J3) 各1回
最高順位 1位(J2) 2023年
最低順位 3位(J3) 2014年

33位 水戸ホーリーホック
平均順位 31.88
Jリーグ在籍24年
経験順位数 12
最多経験順位 10位(J2) 5回
最高順位 7位(J2) 2003年・2019年
最低順位 19位(J2) 2015年

32位 ファジアーノ岡山
平均順位 31.40
Jリーグ在籍15年
経験順位数 11
最多経験順位 8位・11位・13位・17位(J2) 各2回
最高順位 3位(J2) 2022年
最低順位 18位(J2) 2009年

31位 松本山雅FC
平均順位 29.83
Jリーグ在籍12年
経験順位数 12
最多経験順位 16位・17位(J1),1位・2位・3位・7位・8位・12位・13位・22位(J2),4位・9位(J3) 各1回
最高順位 16位(J1) 2015年
最低順位 9位(J3) 2023年

 J1経験はないがJ2歴は長いチームが続々とランクインしている。
総合41位の北九州より上のチームは、総合40位も金沢を除きいずれもJ2での一桁順位経験がある。総合41位の北九州は、過去にJ2での5位を2度経験しているが、主力大量引き抜きを餌食にあったこともあり近年はJ3での最下位に。他力でJ3残留を果たした。

 J3降格経験のない岡山や水戸の下に、J3降格はあるものの1年~3年後にはJ2復帰を果たしたチームが続いている形だ。
J2に24年も在籍している水戸が、その24年間で経験したことのある順位は12個。その中での最多は5回経験している10位だった。
 2023年にJ3で9位に低迷し総合31位となった松本山雅は、ここまでで唯一のJ1経験チームとなっている。その松本山雅は、Jリーグ在籍12年で12もの順位を経験しており、過去に順位被りがない。

 総合34位の町田が、2024年からは初めてのJ1を戦う。その町田やJ2で2年目を迎える総合42位のいわき、同じく4年目を迎える総合44位の秋田などは、今後も平均順位の数値を下げていくはずだ。

続いて30位から16位を紹介する。

30位 徳島ヴォルティス
平均順位 28.11
Jリーグ在籍19年
経験順位数 11
最多経験順位 4位・9位・15位(J2) 各3回
最高順位 17位(J1) 2021年
最低順位 15位(J2) 2008年・2012年・2023年

29位 V・ファーレン長崎
平均順位 27.09
Jリーグ在籍11年
経験順位数 10
最多経験順位 6位(J2) 2回
最高順位 18位(J1) 2018年
最低順位 15位(J2) 2016年

28位 横浜FC 
平均順位 26.91
Jリーグ在籍23年
経験順位数 16
最多経験順位 11位(J2) 4回
最高順位 15位(J1) 2020年
最低順位 18位(J2) 2011年

27位 モンテディオ山形
平均順位 25.80
Jリーグ在籍25年
経験順位数 15
最多経験順位 6位・7位・10位(J2) 各3回
最高順位 13位(J1) 2010年
最低順位 14位(J2) 2016年

26位 ヴァンフォーレ甲府
平均順位 23.00
Jリーグ在籍25年
経験順位数 17
最多経験順位 7位(J2) 3回
最高順位 13位(J1) 2014年・2015年
最低順位 18位(J2) 2022年

25位 アビスパ福岡
平均順位 22.04
Jリーグ在籍28年
経験順位数 17
最多経験順位 3位(J2) 3回
最高順位 7位(J1) 2023年
最低順位 18位(J2) 2012年

24位 大分トリニータ
平均順位 21.56
Jリーグ在籍25年
経験順位数 19
最多経験順位 11位・14位(J1) ,3位・6位・9位(J2) 各2回
最高順位 4位(J1) 2008年
最低順位 1位(J3) 2016年

23位 大宮アルディージャ
平均順位 21.00
Jリーグ在籍25年
経験順位数 17
最多経験順位 13位(J1) 4回
最高順位 5位(J1) 2016年
最低順位 21位(J2) 2023年

22位 京都サンガF.C.
平均順位 20.86
Jリーグ在籍28年
経験順位数 18
最多経験順位 16位(J1),3位(J2) 各3回
最高順位 5位(J1) 2002年
最低順位 19位(J2) 2018年

21位 東京ヴェルディ
平均順位 20.06
Jリーグ在籍31年
経験順位数 21
最多経験順位 5位・7位(J2) 各3回
最高順位 1位(J1) 1993年・1994年
最低順位 20位(J2) 2014年

20位 北海道コンサドーレ札幌
平均順位 19.88
Jリーグ在籍26年
経験順位数 16
最多経験順位 10位(J1),1位・6位(J2) 各3回
最高順位 4位(J1) 2018年
最低順位 13位(J2) 2010年

19位 湘南ベルマーレ
平均順位 19.40
Jリーグ在籍30年
経験順位数 19
最多経験順位 16位(J1) 4回
最高順位 5位(J1) 1994年
最低順位 14位(J2) 2011年

18位 サガン鳥栖
平均順位 19.36
Jリーグ在籍25年
経験順位数 17
最多経験順位 11位(J1),8位(J2) 各3回
最高順位 5位(J1) 2012年・2014年
最低順位 12位(J2) 2003年

17位 ジェフユナイテッド千葉
平均順位 18.16
Jリーグ在籍31年
経験順位数 22
最多経験順位 13位(J1),6位(J2) 各3回
最高順位 3位(J1) 2001年・2003年
最低順位 17位(J2) 2019年

16位 ベガルタ仙台
平均順位 18.12
Jリーグ在籍25年
経験順位数 18
最多経験順位 14位(J1) 3回
最高順位 2位(J1) 2012年
最低順位 16位(J2) 2023年

 J1とJ2、それぞれを経験していてJリーグ在籍も長いチームがそろっている印象。
 総合29位の長崎は、Jリーグ在籍わずか11年ということを考えれば素晴らしい成績と言えるだろう。
 総合30位の徳島から総合20位の札幌までは、J1よりJ2在籍の方が長いチームだ。東京ヴェルディ大分トリニータの2チームが、全チームの中で最高順位と最低順位の差が一番大きいチームとなっている。最高順位がJ1の5位で、2024年シーズンをJ3で戦う大宮が、その2チームの最高順位と最低順位の差の記録を更新する可能性がある。
 その大宮は、J2での8位~14位という中位は一度も経験していないが、昇格争いの上位から一気に残留争いの下位に落ちていった。

 最多経験順位に目を映すと、山形のJ2での5位と6位、福岡のJ2での3位、大宮のJ1での13位、京都のJ1での16位とJ2での3位、千葉のJ2での6位、仙台のJ1での14位など、Jリーグ在籍が長いからこそ感じる"確かにこの順位のイメージ強いな"感が目立つ。
 総合22位の京都、21位の東京V、19位の湘南、17位の千葉は、それぞれの最高順位とその年数を照らし合わせると、どうしても"古豪"という括りになるだろう。

 現在J1に所属しているチームでも、過去には東京Vの20位、京都の19位、福岡の18位など、J2での大きな低迷を経験しているのが印象的だ。
総合17位の千葉はオリジナル10で、Jリーグ在籍は最長の31年だが、その中で22もの順位を経験しており、この数字は全チームで単独最多である(2番目に多いのが東京Vの21)。

 続いて15位から6位までを見てみよう。

15位 アルビレックス新潟
平均順位 17.60
Jリーグ在籍25年
経験順位数 18
最多経験順位 15位(J1) 3回
最高順位 6位(J1) 2007年
最低順位 16位(J2) 2018年

14位 ヴィッセル神戸
平均順位 12.26
Jリーグ在籍27年
経験順位数 16
最多経験順位 10位(J1) 4回
最高順位 1位(J1) 2023年
最低順位 3位(J2) 2006年

13位 セレッソ大阪
平均順位 12.07
Jリーグ在籍29年
経験順位数 17
最多経験順位 5位(J1) 4回
最高順位 3位(J1) 2010年・2017年
最低順位 5位(J2) 2007年

12位 ジュビロ磐田
平均順位 10.57
Jリーグ在籍30年
経験順位数 17
最多経験順位 1位・2位・6位(J1) 各3回
最高順位 1位(J1) 1997年・1999年・2002年
最低順位 6位(J2) 2020年

11位 柏レイソル
平均順位 10.52
Jリーグ在籍29年
経験順位数 15
最多経験順位 7位・8位・12位・16位(J1) 各3回
最高順位 1位(J1) 2011年
最低順位 2位(J2) 2006年

10位 清水エスパルス
平均順位 9.97
Jリーグ在籍31年
経験順位数 17
最多経験順位 4位(J1) 4回
最高順位 2位(J1) 1999年
最低順位 4位(J2) 2023年

9位 FC東京
平均順位 9.36
Jリーグ在籍25年
経験順位数 14
最多経験順位 6位・9位(J1) 各4回
最高順位 2位(J1) 2019年
最低順位 2位(J2) 1999年

8位 サンフレッチェ広島
平均順位 8.61
Jリーグ在籍31年
経験順位数 17
最多経験順位 1位・7位・8位・10位(J1) 各3回
最高順位 1位(J1) 2012年・2013年・2015年
最低順位 2位(J2) 2003年

7位 川崎フロンターレ
平均順位 8.44
Jリーグ在籍25年
経験順位数 13
最多経験順位 1位・2位(J1) 各4回
最高順位 1位(J1) 2017年・2018年・2020年・2021年
最低順位 7位(J2) 2001年

6位 名古屋グランパス
平均順位 8.06
Jリーグ在籍31年
経験順位数 16
最多経験順位 9位(J1) 5回
最高順位 1位(J1) 2010年
最低順位 3位(J2) 2017年

 近年J2での下位を経験してしまった総合15位の新潟は、一つ上の総合14位の神戸とは平均5位以上の差が開いており、このブロックに滑り込んだ形だ。
 総合14位の神戸より上のチームは、J2在籍が一番長いのが総合13位のセレッソ大阪で6年と、オリジナル10のチーム含め長くJ1で戦っているチームが当然のように並ぶ。
 優勝経験のないチームは総合15位の新潟、総合13位のC大阪、総合10位の清水、総合9位のFC東京だ。

 各チームの最多経験順位では、総合16位~30位のところでも感じたように、このブロックでも最多経験順位が個人的なイメージ通りのチームが多くある。新潟のJ1での15位、神戸のJ1での10位、磐田のJ1での6位、柏のJ1での16位、清水のJ1での4位、FC東京のJ1での6位と9位、広島のJ1での7位、名古屋のJ1での9位などだ。

 陰に隠れがちだが、2009年のJ1復帰以降の15年間のうち13年間で一桁順位を達成している広島は理想的なプロビンチャと言える。川崎も2004年のJ1復帰以降で二桁順位は1度しかないのも素晴らしい。

 名古屋、広島の2チームは、J1での一桁順位を全て経験している。当然優勝経験が必要であり、2位で惜しくも優勝を逃すという経験も必要なので、レアながらも立派な記録と歴史があると言える。J1での二桁順位(19位と20位は除く)をすべて経験しているのは神戸のみとなっている。

そしていよいよ、5位~1位だ。

5位 ガンバ大阪
平均順位 7.81
Jリーグ在籍31年
経験順位数 17
最多経験順位 3位(J1) 6回
最高順位 1位(J1) 2005年・2014年
最低順位 1位(J2) 2013年

4位 浦和レッズ
平均順位 7.35
Jリーグ在籍31年
経験順位数 14
最多経験順位 6位(J1) 6回
最高順位 1位(J1) 2006年
最低順位 2位(J2) 2000年

3位 横浜フリューゲルス
平均順位 7.00
Jリーグ在籍6年
経験順位数 4
最多経験順位 6位・7位(J1) 各2回
最高順位 3位(J1) 1996年
最低順位 13位(J1) 1995年

2位 横浜F・マリノス
平均順位 5.45
Jリーグ在籍31年
経験順位数 12
最多経験順位 1位・2位(J1) 各5回
最高順位 1位(J1) 1995年・2003年・2004年・2019年・2022年
最低順位 13位(J1) 2001年

1位 鹿島アントラーズ
平均順位 3.71
Jリーグ在籍31年
経験順位数 9
最多経験順位 1位(J1) 8回
最高順位 1位(J1) 1996年・1998年・2000年・2001年・2007年・2008年・2009年・2016年
最低順位 11位(J1) 2012年

 総合5位はガンバ大阪。近年の低迷がなければ総合3位に輝いていた可能性はある。前代未聞の得失点差プラス兼リーグ最多得点でのJ2降格を経験しているが、J2はその1年だけ。最多経験順位が6回経験している3位というのはまさにイメージ通りだ。
 J1で経験したこのある順位の数は16。これはリーグ単独最多で、経験のない順位は5位、18位、19位、20位となっている。

 総合4位は浦和レッズ。Jリーグ初期は低迷し、近年でも極端な低迷シーズンはあるが、J2降格は1度のみで総合4位というのは立派だ。最多経験順位は6回経験している6位でこれもイメージ通り、5回経験しているのは2位と10位だ。
 リーグ優勝はわずかに1度だが、ACLを2度制覇しているのは浦和らしさを感じる。

 そして総合3位は、残念ながら1998年いっぱいで合併消滅となった横浜フリューゲルス
所属チームが今と違い少ない時代なのでこのランキングに入れることすら迷ったが、そもそもチーム数が少ない時代に所属していたチームが順位の数値では有利になるのは仕方がない今回のランキングなので、3位ランクインとした。

 そして総合2位が横浜F・マリノス。オリジナル10で降格経験のない2つのうちの1つであり、二桁順位は31年間で4回。残留争いに絡んだシーズンで言えば2001年と2018年だけだ。最多経験順位も5回経験している1位と2位なのはさすがとしか言えない。9位を4回経験しているのもイメージ通りか。前出の名古屋と広島同様、J1の一桁順位を全て経験している。

 そして栄えある総合1位に輝いたのは、予想通り鹿島アントラーズ。優勝8回は圧巻の数字だ。2010年以降は優勝は1度しかないが、通算で3位と5位が5回、4位が4回、2位と6位が3回あり、それ以外だと7位と9位と11位が1回ずつであり、二桁順位は31年で1回。抜群の安定感と言える。必然的に、経験順位数も9と在籍年数と比較したら他チームを圧倒する少なさだ。
J創設31年と世界的に見ればまだ歴史は浅いとはいえ、平均順位3.71は本当に凄いとしか言えない。

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J1一覧表

 こちらの表は順位の元となった平均順位の順番で上から並んでいる。まずはJ1のみ。
 1番左の"基礎合計"は、平均順位の計算の元となる数値で、例えばJ1での1位が8回なら1×8で"8"、2位が5回なら2×5で"10"というように値を出していき、それを全順位を計算した合計値となっている。その右に"平均順位"があり、さらにその右には"J在籍年数"がある。"基礎合計"÷"J在籍年数"の結果がそのまま"平均順位"となっている。
 一番右にはJ1のみの在籍年数、その左はJ1で経験したことのある順位の数となっている。
 以下のJ2とJ3の一覧表も見方は同じだ。

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J2一覧表

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J3一覧表

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平均順位の順

 こちらは、全順位の詳細を省いて、見やすくしたものだ。31年間で基礎合計が115の鹿島、改めて驚異的だ。

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全経験順位計の順

 こちらの表は、一番右の欄の"全経験順位数"の多い順に並べた表になっている。先ほど述べた通り千葉が単独最多となっていて、そのほかの上位もJ1とJ2それぞれ長く経験しているチームが上位に来ているのが分かる。

 Jリーグ歴代順位スタンプラリー、いかがだっただろうか。
最終的にはスタンプラリーとはかけ離れたような内容になってしまったが、各チームごとの詳細を知ることができて、非常に興味深い内容になっているのではないかと思う。Jリーグの歴史はこれからも長く続いていき、今この段階で出た順位も毎年のように動いていくだろう。経験したことの無い順位を制覇していきたいなど、変態的なマニアックな思想でJリーグを見る人はいないだろうが、マニアックなデータにも少しでも興味を持っていただけたら幸いだ。

乃木坂46 "2期生"の歴史とこれから~当たっていないスポットライト 人知れず汗を流す影がある

木坂46。今や日本を代表するアイドル、そして日本を代表するアーティストとなった。白石麻衣齋藤飛鳥ら、乃木坂の看板を背負う1期生メンバー。与田祐希山下美月ら、既に選抜メンバー常連で、白石や齋藤飛鳥と並んでフロントに立つ3期生メンバー。乃木坂の顔といえるメンバーだ。しかしそんなメンバーたちの影に隠れがちな世代がいる。それが、乃木坂46の"2期生"である。ここではそんな2期生の歴史を振り返るとともに、これからを語る。

 

 

2期生の誕生f:id:gunalotte46:20190311181736j:image

乃木坂46は2011年8月21日に結成。2012年8月22日に1期生36名が発表され、2012年2月22日に1stシングル「ぐるぐるカーテン」でデビューした。2期生がお披露目されたのは、デビューから僅か約1年3か月後の2013年5月11日だった。2期生は発表後すぐに正規メンバーとして活動するのではなく、研究生としてレッスンを受けることとなる。
 2期生がお披露目された2013年5月11日は、5枚目シングル「君の名は希望」と、6枚目シングル「ガールズルール」の間である。2期生がお披露目されてから初めてのシングルの「ガールズルール」といえば、乃木坂の一つの転機といえる。デビューから5作連続でセンターを務めてきた生駒里奈が6枚目のガールズルールで2列目となり、人気No.1だった白石麻衣がセンター、白石を含め「御三家」と呼ばれる橋本奈々未松村沙友里とともにフロントとなった。センターの交代とともに新しい乃木坂46を迎えた瞬間でもあり、世間のイメージも変化し、間違いなく新規のファンも増えたであろう。
 乃木坂46はシングルごとに選抜メンバーを入れ替え、当時の冠番組である「乃木坂ってどこ?」、現在では「乃木坂工事中」の番組内で発表している。そして、「乃木坂ってどこ?」にて行われた7枚目シングル「バレッタ」の選抜発表。センターとして名前を呼ばれたのは、生駒里奈でも白石麻衣でも、橋本奈々未でも松村沙友里でもなかった。まだ研究生として活動していた2期生の”堀未央奈”だった。番組にも数回しか出演しておらず、選抜発表時にもみんな私服で見学していた。この発表に1期生メンバー、2期生メンバー、司会のバナナマン、そして視聴者も全員が困惑したに違いない。


選抜とアンダー


 シングルごとに選抜メンバーが入れ替わるというのは前述したとおりだ。そして選抜に選ばれなかったメンバーは「アンダー」と呼ばれ、毎シングルごとにカップリング曲としてアンダーメンバーの曲が収録される。そして6枚目のガールズルールまで、1度も選抜メンバーに入る事ができていない、いわゆる毎シングル「アンダー」だった1期生メンバーもいた。衛藤美彩川後陽菜斎藤ちはる中元日芽香樋口日奈大和里菜和田まあやの7人である(衛藤美彩川後陽菜中元日芽香の3人は7枚目の「バレッタ」で初選抜)。
乃木坂46の1期生にとって"2期生"は、もちろん、初めての後輩である。2期生メンバーの募集が始まったのは2012年12月17日であった。わかりやすくシングルの発売時期と重ね合わせると、4枚目シングル「制服のマネキン」発売とほぼ同じ時期だ。1期生には乃木坂加入前から芸能活動をしていたメンバーも何人かいるものの、ほとんどが普通の学生からアイドルになり、右も左もわからない状態だった。デビューから約1年がたち芸能人として様々な経験をして、「選抜」「アンダー」という序列をつけられることにも慣れ始めている頃だろう。1期生で切磋琢磨しながら絆も深めていたはずだ。48グループの〇期生というように、メンバーが増えるのは当然で、2期生が入るタイミングについて早いのか遅いのか、正解があるかはわからない。ただ初めての直属の後輩に対して、「仲良くしたい」「一緒に頑張りたい」という気持ち以上に、「焦り」や「後輩に負けるわけにはいかない」という気持ちのほうが大きかったのではないかと思う。そしていきなり2期生が表題曲のセンターに抜擢されたことにより、選抜に入ったことのない1期生や、アンダーでも腐らず、努力していることを知っている1期生の選抜メンバーが、2期生に対して仲間意識よりライバル意識のほうが上回ってしまったのではないかと考えてしまっても無理はない。そのような雰囲気の中2期生でただ一人堀を選抜に入れ、その他の2期生メンバーは自らの力で台頭するのを待っていたような扱いをした運営には疑問は残る。


2期生の選抜入りと、1期生との関係

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7枚目シングル「バレッタ」で堀未央奈が、8枚目シングル「気づいたら片思い」では北野日奈子が初選抜に選ばれ、それと同時に研究生から正規メンバーに昇格した。その後も2014年3月2日に新内眞衣が、2014年8月4日に伊藤かりんが、2015年1月18日に相楽伊織が正規メンバーに昇格した。相楽伊織は11枚目シングル「命は美しい」で初の選抜入りを果たしたタイミングでの昇格、新内と伊藤かりんは選抜入りはしていないものの正規メンバーに昇格した。そして伊藤純奈佐々木琴子鈴木絢音寺田蘭世、山﨑怜奈、渡辺みり愛の6人は2015年2月22日「乃木坂46 3rd Year Birthday Live」内で念願の正規メンバー昇格を果たした。2期生のお披露目から、実に1年9か月後にようやく2期生メンバー全員が正規メンバーとなったのである。乃木坂46というグループにとって研究生という制度はもちろん初めてで、研究生制度が正しかったのか正しくなかったのか、また2年近くもの期間研究生として活動させていたことは正しかったのか正しくなかったのか、それはわからない。「バレッタ」で2期生をいきなりセンターに据えたものの、結果としてその後2期生が1期生の選抜メンバーを脅かすまでに至らなかった。新しい風を吹かすまでには至らなかった。その理由にはいきなり2期生をセンターに据えたことへの、1期生の運営への不信感、期生ごとの多少のピリピリ感、正規メンバーと研究生という距離感と、それによる絡みの少なさなどがあるだろう。当時どのような雰囲気だったのかは、8枚目シングルの選抜発表時に、2期生の北野日奈子が名前を呼ばれた際の雰囲気で一目瞭然だろう。まだ今ほど人気や知名度もなく、人気になりたい、テレビに出たい、そんな思いが交差する1期生の中に、まだまだ何もわからない未熟な2期生の1人もしくは2人が、その雰囲気の1期生の中にいきなり放り込まれ、結果を出せ!と言われる方が酷である。研究生というルールに縛られ、まともにチャンスも与えられず、1期生と同じ、いわゆる正規メンバーとなるまでに、何年も研究生のままにし、1期生の補欠でしかなかった。堀未央奈や、8枚目で選抜入りした北野をはじめとした2期生メンバーが伸び伸びと自分の魅力を発信できるのか?研究生という制度で仕事も少なく選抜に入るチャンスも得られず、1期生と仲良くなる機会も少なく、少ない出番でチャンスをつかめなど、厳しい話である。不遇と言わざるを得ない。


全員アンダー

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前述のとおり7枚目シングルでセンターとなった堀未央奈は、その後も2期生のエースとして12枚目、13枚目を除いてすべてのシングルで選抜となっている。しかし8枚目シングルで初選抜となった北野日奈子はその後はしばらく選抜には入れず次に選抜メンバーとなったのは15枚目だった。11枚目シングルで選抜入りを果たした相楽伊織はその後は1度も選抜に入れず。2期生ながら乃木坂最年長の新内眞衣は、12枚目シングル「太陽ノック」で待望の初選抜。その後3作連続でアンダーとなったが、16枚目以降は選抜定着し、存在感を示している。最後に正規メンバーになったいわゆる「ボーダー組」の6人のうち、選抜経験があるのは、17枚目シングル「インフルエンサー」と20枚目シングル「シンクロニシティ」の2作で選抜入りした寺田蘭世と、21枚目シングル「ジコチューで行こう!」で選抜入りを果たした鈴木絢音の二人。2期生でいまだに選抜入りを果たしたことがないのは、伊藤かりん伊藤純奈佐々木琴子、山﨑怜奈、渡辺みり愛の5人だ。2016年の9月4日にお披露目された3期生は、最新の22枚目シングル「帰り道は遠回りしたくなる」に至るまで、12人のうち8人が選抜を経験しており、未選抜は4人しかいない。最新シングルに限れば、2期生の選抜は2人に対し、3期生の選抜は6人である。
 薄々察した人もいるかもしれないが、13枚目シングル「今、話したい誰かがいる」では、2期生は一人も選抜メンバーには選ばれなかった。2期生が加入して約2年半がたった時点で、選抜メンバーは全て1期生が占めていたのだ。


スポットライトの当たる舞台


そんな2期生含めアンダーメンバーに一番スポットライトが当たるイベントが「アンダーライブ」である。2014年4月13日に記念すべき最初のアンダーライブが行われ、その時は握手会の会場で無料ライブという形で行われた。 その後徐々にチケット制になりシリーズ制、今では全国ツアーとして全国を回るまでになっている。現在は選抜メンバー常連となっているメンバーの中で、齋藤飛鳥星野みなみ衛藤美彩井上小百合斉藤優里堀未央奈などのメンバーはアンダーライブ出演経験があり、アンダーでの活動、アンダーライブでの経験が現在に生かされているといっても過言ではないだろう。卒業生である伊藤万理華も、アンダーライブが一つの成長のきっかけとなったといえるだろう。全員ライブより会場のキャパが少なく、小さいためメンバーとファンの一体感が生まれるのが特徴の一つだ。選抜発表ごとにアンダーメンバーも入れ替わるが、アンダーメンバー間での絆も深まる。そして、アンダーライブが始まった当初から現在も多くの2期生がアンダーライブに参加しているが、加入当初や、アンダーライブの初期のころはお世辞にも仲が良かったとは言えない1期生と2期生が、アンダーライブでの活動を通して仲が良くなったとメンバー本人が証言しているほど、大事なイベントとなっている。1期生や2期生が作り上げてきたアンダーライブを、現在は3期生とともに受け継いでいる。最近は選抜とアンダーが固定されつつあるが、一人でも多く選抜メンバーとして輝く日が来ることを望んでいる。


2期生と3期生の扱い

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ここまで2期生やアンダーの歴史について話してきたが、ここから2期生の今について話していきたい。前述したが、最新のシングル「帰り道は遠回りしたくなる」で選抜に選ばれた2期生は堀未央奈(2列目)、新内眞衣(3列目)のわずか2人。一方3期生で選抜に選ばれたのは、与田祐希山下美月梅澤美波(1列目)、大園桃子佐藤楓、伊藤理々杏(3列目)の6人である。この事実だけでも3期生がどれだけ推されているか、どれだけ人気なのかはわかるだろう。選抜メンバーのみ出演と決まっているわけではない「NOGIBINGO!」や「乃木坂工事中」は、他の仕事があることを踏まえたうえでも2期生に比べて3期生の出番や出演が多いことは、見ている人にはわかるはずだ。期生ごとの楽曲の数でも、2期生は「ライブ神」「かき氷の片想い」「スカウトマン」の3曲に対し、3期生は「3番目の風」「思い出ファースト」「未来の答え」「僕の衝動」「トキトキメキメキ」「自分じゃない感じ」の6曲もある。デビュー時期も違うのにここまで差をつける意味があるだろうかと疑問は残る。
 2019年2月21日~2月24日に行われた「7th Year birthday Live」以下バスラ。このバスラでは、これまで乃木坂46名義で発表された楽曲をすべて披露した。全曲披露のバスラでは、曲ごとに卒業したメンバーのポジションに誰が入るのかが大きな見どころになるのは間違いない。しかし、卒業生がいたとしてもオリジナルメンバーにこだわるべき曲があるはずで、その対象の一つに間違いなく期生ごとの曲があると思う。メンバーも期生ごとの曲には特に思い入れもあるはず。しかし今回のバスラで2期生楽曲である「かき氷の片想い」が2期生で披露されることはなかった。アンダーメンバーで披露せれ、2期生で参加していないメンバーもいたのだ。セットリストの構成上仕方ないとか、高所でのパフォーマンスが苦手なメンバーがいるなどの理由はあったのかもしれない。しかしそれを調整するのが運営の仕事ではないのか。それ以前に「仕方ないから2期生の曲だけど他の期のメンバーも入れていいか」という結論になるのはおかしいのではないか。2期生のメンバー本人が、「構成上仕方ない」といった可能性は否定できない。なら、本人が仕方ないと言ったのならそれでいいのか。メンバーの思いを汲み取って良いものを作り上げていくのが運営側の仕事ではないのか。数少ない2期生の楽曲を2期生のみでパフォーマンスされなかったのが悲しい。例えば、3期生楽曲の「3番目の風」や「思い出ファースト」を2期生や4期生のメンバーを含めて歌ったらどうなる。3期生推しはもちろん、乃木坂のファンの大多数が「え?なんで?」という気持ちになるはず。今回の「かき氷の片想い」の件はそれと同じなのだ。2期生楽曲=アンダー曲ではない。2期生で歌うからこそ意味がある。たかが1曲、されど1曲。雑に扱っていい曲なんて一つもない。少しでも適当な気持ちで運営の仕事をしている人が一人でもいるようなら、今すぐにでも辞めてもらいたい。というのが本音だ。
本来、2期生と3期生を比べるのは筋違いかもしれない。ただ、比べてしまうのも無理はないのではないと思う。3期生には2期生のような研究生時代はなく、即正規メンバーとして活動していたし、デビュー直後から3期生単独ライブというのをやっているし、デビュー後すぐに3期生楽曲がカップリングとして収録されている。17枚目シングル以降、毎シングルで3期生ユニット曲や3期生楽曲、3期生メンバーのセンター曲が収録されている。比べて、2期生楽曲が初めて収録されたのは2016年5月25日発売の2ndアルバム「それぞれの椅子」に収録された「かき氷の片想い」である。楽曲のことだけで一概に優遇不遇と判断することは厳しいかもしれないが、2期生の育て方はおそらく失敗であり、同じ過ちを繰り返さないように3期生を積極的に前面に押し出し、多くのメンバーを選抜メンバーに抜擢し、急速な世代交代を図っているのだろう。


メンバー紹介

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結局2期生推しによる、ただの愚痴のような文章になってしまったが、知らない人のためにここで魅力にあふれた2期生メンバーを紹介していきたいと思う。個人的主観も入っているのはお許しを。


伊藤かりん


1993年5月26日生まれ 25歳

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愛称はかりん、かりんちゃん、アゴ。乃木坂1の乃木坂オタク。名前のかりんは、「きりん」「みりん」と同じイントネーション。1期生オーディションにも応募しており、不合格となるが、見事2期生オーディションに合格。2期生合格前は高山一実を推しており、握手会にも参加していた。人のために何かをすることが苦じゃないという、乃木坂のお母さん的存在。高校時代に生徒会長をやっていたこともあり、仕切る力、司会やMC能力は乃木坂内でも群を抜いている。歌唱力もかなり高い。かりん有能。佐々木琴子の保護者。元メンバーの西野七瀬とは2人で旅行に行くほどの仲。猫舌SHOWROOMの乃木坂レギュラー日の出演数が多く、自他ともに認める準レギュラーである。さゆりんご軍団のメンバーで役職は大統領。2期生一の食いしん坊。スイカのメンバー。趣味は将棋で、段級位は初段。将棋好きを仕事にも繋げており、アメトーーク!の「将棋たのしい芸人」に出演、NHK Eテレの「将棋フォーカス」のMCにも抜擢され、将棋イベントにも多く出演。50代以上の世代からの知名度は高い。選抜回数0回。

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伊藤純奈


1998年11月30日生まれ 20歳

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愛称はじゅん、じゅんな、くちびるおばけ。筆者の1番の推しメン。憧れのメンバーは元メンバーの橋本奈々未。奈々未さんリスペクト軍団を橋本奈々未卒業コンサート時に結成し、1日で解散となった。"女にモテる女"であり、女性ファンも多い。メンバー間でもモテ女であり、先輩後輩問わず彼女の周りには常に人がいる。言葉遣いが多少荒い。かなりのコミュ力の持ち主であり、だれとでも仲良くなれる。年の離れた兄弟がいることもあり、甘えたがりの一面も持っている。歌唱力、表現力、演技力、ダンス、全てにおいて高水準で、それを生かして舞台女優としても活躍している。自身初主演となった舞台「七色いんこ」では男役にも挑戦した。2期生の歌姫。書道が得意で7段を持っている。一人称は「じゅん」もしくは「じゅんな」。スイカのメンバー。塩アイスのメンバー。デビュー当時、金平糖が好きと言っていたが、それはキャラ作りであり、2週間程度好きになってみようと頑張ったが結局そのキャラは今は無くなっており黒歴史となっている。ファンに嫌われてでも、はっきり自分の意見を言える。同じ2期生の山崎怜奈のことを、ほかのメンバーは「れなち」や「ザキ」と呼ぶが、伊藤純奈は「れな」と呼ぶ。選抜回数0回。

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北野日奈子


1996年7月17日生まれ 22歳

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愛称はきいちゃん、ひなこ、女優じゃないほうのきいちゃん、世界のキタノ、むじゃきいちゃん。怪力キャラ。2期生のおバカキャラ。努力家。精神年齢は割と高く、考え方もしっかりしている。8枚目シングル「気づいたら片想い」で初の選抜入り。名前を呼ばれた際のスタジオの空気感は異常だった。その後は15枚目シングル「裸足でSummer」で選抜復帰するまでは、アンダーメンバー。運動神経は良いものの、ダンスが大の苦手で、佐々木琴子と最下位争いをしていた。サンクエトワールのメンバー。塩アイスのメンバー。怒り顔がとてもかわいい。18枚目シングル「逃げ水」のカップリング曲、アンダー曲の「アンダー」で初のセンター(中元日芽香とのダブルセンター)。2017年夏に体調不良によりしばらく休養したが2018年3月の「46時間テレビ」でサプライズ復帰した。22枚目シングル「帰り道は遠回りしたくなる」のカップリング曲、アンダー曲の「日常」で初の単独センター。2018年末には、待望の1st写真集「空気の色」を発売。チップという犬を飼っている。ネット配信番組「のぎ天」の#23では若かりし北野日奈子の超絶無邪気な姿が見られるからおすすめ。のぎ天シリーズでは多くの無邪気な姿が見られる。負けるなきいちゃん!選抜回数5回。

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佐々木琴子


1998年8月28日生まれ 20歳

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愛称はことこ、こったん、棒読みの琴子、美の暴力。抜群のルックスを誇る。ダンスや歌が苦手。自撮りをしたり、メンバーとすすんで写真を撮ることはほぼない。2014年や2015年ごろは番組でも笑顔が多く明るい女の子だったが、近年は控えめな様子が多い。普段から極端に口数は少ないが、趣味であるアニメの話になると話が止まらなくなる。好きなアニメの影響でロシアが大好きになり、一人でロシア旅行に行った。アニメ以外には無頓着で、おしゃれにも疎い。佐々木のために元メンバーの伊藤万理華川後陽菜が番組内の企画で佐々木をコーディネートするということもあった。猫が大好きで、グルという名前の猫を飼っている。タケノコ掘りの企画で、一人だけ見つけられなかった新内眞衣のために、佐々木自身が見つけたタケノコを新内が見つけたかのように仕向けようとするなど、優しい一面もある。さゆりんご軍団メンバーで役職は副軍団長。同じ軍団メンバーである伊藤かりん寺田蘭世と仲がいい。メンバーの食事会によく参加しているが、ほぼいつも伊藤かりんの横に座っている。寺田蘭世とはオーディションの時に近くにいたり、アニメ好きという共通点もあり仲良くなった。選抜回数0回。

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新内眞衣


1992年1月22日生まれ 27歳

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愛称は、まいちゅん、OLBBA(ババア)、水泥棒。1期生を含めた乃木坂の現メンバー最年長。12枚目シングル「太陽ノック」で初の選抜入り。その後はアンダーとなったが16枚目シングル「サヨナラの意味」で選抜に復帰して以降、選抜入りを続けており常連となった。デビュー時はOLと兼任していたことで有名。乃木坂工事中などの番組では、BBAキャラや脚の長さでいじられ、存在感を示している。司会のバナナマンからもかなりいじられている。楽屋での様子をものまねされがち。憧れのメンバーは元メンバーの深川麻衣。しゃべりが安定しており、ラジオ番組のパーソナリティーを務めている。旅行好きでよく松村沙友里らと海外旅行に行っている。抜群のスタイルを誇っており、複数の雑誌のレギュラーモデルとして活躍している。選抜回数8回。

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鈴木絢音


1999年3月5日生まれ 20歳

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愛称はあやね、あやねちゃん、あーちゃん、ねっち、秋田美人。同郷でもある元メンバーの生駒里奈に憧れている。デビューから長らくアンダーとして活動していたが、2018年1月に発売されたアンダーアルバム収録曲「自惚れビーチ」で単独センター、20枚目シングル「シンクロニシティ」のカップリング曲、アンダー曲の「新しい世界」単独センター、その後のアンダーライブで初の座長を務め、21枚目シングル「ジコチューで行こう!」で待望の初選抜入りを果たした。2018年は躍進の年となった。元々無口キャラだったが、それは本来の姿ではなく、2期生と居るときは寧ろおしゃべり。人とは違う笑いのツボを持っているなど、不思議な雰囲気を醸し出している。話すときの「~けれど」が特徴。真夏さんリスペクト軍団のメンバー。プリン会のメンバー。飛行機大好き人間。飛行機好きアイドルとしてタモリ倶楽部出演経験もある。堀未央奈とはオーディション時から仲が良く、堀がセンターに抜擢された7枚目シングル選抜発表の収録前夜も堀と同部屋だった。選抜回数1回。

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寺田蘭世


1998年9月23日生まれ 20歳

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愛称はらんぜ、らんらん。一人称は「われ」。初の選抜入りは、17枚目シングル「インフルエンサー」。その後は選抜とアンダーを行き来している。16枚目シングル「サヨナラの意味」のカップリング曲、アンダー曲の「ブランコ」で初のセンターを務めた。運動神経がとても悪く、子供のころは公園で遊んだことがない、自転車に乗れないなどのエピソードがある。趣味は洋楽、アニメ、宝塚。一言でいうと変人であり、自他ともに認める面倒くさい性格である。寺田家ではお茶のことを「チャッス」、ポテトチップスのことを「ポトポトポットス」、ヘアゴムのことを「チョンチョロリン」と呼ぶなど、変わっている。メンバー投票での独身でいそうなメンバーで1位に輝いた。基本的に一人行動が好きで、口数も多くはないが、内に熱いものを秘めており、芯が強い。サンクエトワールのメンバー。さゆりんご軍団のメンバーであり、役職は社長。ファッションには興味があり、白石麻衣が選ぶ「乃木坂のお洒落番長」である。蘭世の勢い止まらんぜ!選抜回数2回。

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堀未央奈


1996年10月15日生まれ 22歳

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愛称はみおな、みおちゃん、ほりちゃん。7枚目シングルでいきなりセンターに抜擢されるも、その後は2列目や3列目が主となる。そして12枚目シングルでついに初の選抜落ち。センター経験者の選抜落ちは初めてとなる。14枚目以降は選抜メンバーとして活躍し、1列目になったことも多い。とにかく、透明感がすごい。文句なしの2期生エース。2018年末に卒業した若月佑美の人気キャラ「箸くん」の後継者に任命され、「7th Year Birthday LIVE」にて若様軍団改め堀様軍団として、3期生を引き連れ「失恋お掃除人」を披露した。岐阜出身であり、同じ地方出身の鈴木絢音とはオーディションの時からとても仲がいい。サンクエトワールのメンバー。プリン会のメンバー。塩アイスのメンバー。番組などで話を振られたら、基本的に1回は聞き返す。齋藤飛鳥曰く「頭いいぶる女」。実際は、勉強が苦手。学生時代は陸上部所属経験があり、運動神経は良い。2期生の画伯であり、アメトーーク!の「絵心ない芸人」に出演が決まった。選抜回数14回。

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山崎怜奈


1997年5月21日生まれ 21歳

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愛称はれなち、れなちさん、れな、ザキさん、ザキっち、ザキ、ボブザ、テナガザル、あだ名大魔王。あだ名が40~50個ある。現役の慶應義塾大学生。健康オタク。特徴は何といっても腕の長さ。もはや鳥。日本史が大好きで、神社巡りやお城好きである。いわゆる歴女大河ドラマも欠かさず見ている。歴史好きが仕事にもつながり、クイズ番組「Qさま」にたびたび出演。ただ運動神経が悪く、スポーツの知識も疎いため、スポーツ系の問題にはかなり苦戦する。あざとさは2期生一。堀未央奈曰く、「山崎の自撮り動画は、圧倒的に胃もたれする」。人間観察力がかなり高い。ブログでもほかのメンバーのことをよく見てるなあと感心させられることが多々ある。握手会の対応がすごいらしい。釣り師。3か月のスパンで絵馬を書く女。中国語を勉強しており、上海ライブの後に更新したブログは、中国人のファン向けに、全て中国語で書いた。選抜に入れそうで入れない。選抜回数0回。

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渡辺みり愛


1999年11月1日生まれ 19歳

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愛称は、みりあ、みりあちゃん、みりあたん、見せかけロリ。2期生の最年少。17枚目シングル「インフルエンサー」のカップリング曲、アンダー曲の「風船は生きている」で初のアンダーセンター、その後のアンダーライブでは座長を務めた。アンダーセンターを務めたものの18枚目以降も選抜には入れず、アンダーセンター経験者で唯一選抜未経験である。ちなみに「風船は生きている」は、レコード大賞を受賞した「インフルエンサー」より個人的には圧倒的良曲である(もちろん曲のタイプが違うので比べる対象ではないが)。真夏さんリスペクト軍団のメンバー。プリン会のメンバー。2期生の楽屋番長。楽屋のテンションでテレビ番組に出てほしい。表情が豊か。乃木坂工事中の企画、「シングルヒット祈願」で、17枚目シングルヒット祈願に、登山部として参加し、アンダーセンターとして、アンダーメンバー唯一のヒット祈願参加というプレッシャーに負けず、氷瀑を登り切った。古着屋めぐりが趣味である。ネット配信番組「のぎ天2」でのロケ企画で渡辺みり愛がいると間違いなく外れはない。態度が悪いことがあるのが難点。3期生の与田祐希と、会うたびに背比べをしている。実際には渡辺が1cm高い。「もぐだぁ」の生みの親。モンブランが好き。猫舌SHOWROOMの出演が増えており、出演回数で伊藤かりんを猛烈に追い上げている。選抜回数0回。

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これからの2期生へ


2018年の乃木坂は間違いなく世代交代の年だった。生駒里奈若月佑美西野七瀬など多くの中心メンバーが卒業した。夏には相楽伊織が2期生の正規メンバーとして初の卒業生となった。語弊があるかもしれないが、選抜メンバーが卒業するということは、その分アンダーメンバーにはチャンスではある。明らかに運営から推されている3期生とともに、最近は4期生も加入。しかし、これからの乃木坂を引っ張るのは2期生だ!それくらいの意気込みで頑張ってほしい。初期からの2期生の扱いについて書いてきたがもう過去は変えられない。運営が2期生に期待しているのか、3期生にしか目がいかないのではないか、明らかな扱いの差に甚だ疑問と悔しさと苛立たしさが残るが、まだまだ今からでも間に合うはず。こんなに魅力に溢れた2期生メンバーがこのまま陰に隠れたままなのは悲しい。一人でも多くの2期生が歌番組やバラエティで活躍して、多くの人に魅力が伝わってほしいということを、この記事の締めくくりとする。