Jリーグ歴代順位スタンプラリー〜各チームの歴代順位をマニアックに数値化してみた

Jリーグが開幕して30年が経ち、10チームで始まったリーグも今やJ3まで含めて60チームまで増えた。
 そこでふと、とあることに興味を持った。それは、各チームが今までのJリーグの歴史で、経験したことのある順位はいくつあるのか。歴史の中で最高順位と最低順位の差が大きいチームはどこなのか。例えば横浜F・マリノスは、Jリーグ創設から加盟しているオリジナル10で降格経験のない2チームのうちに1チームだが、過去31年でどこの順位を何度経験しているのか。そういった具合だ。

 そこで、現在のJリーグ60チームで在籍年数に差はあれど、各チームの過去の全順位を洗い出し、平均順位や経験順位を出してみた。平均順位は、J2での1位を21位、J3での1位を43位、J3での20位を62位として全順位を平均化した。
 その歴代の平均順位を、かつて在籍した5チームを含めた各65チーム紹介していく。

 まずは65位〜46位を見ていく。

65位 Y.S.C.C.横浜
平均順位 55.60
Jリーグ在籍10年
経験順位数 7
最多経験順位 12位・13位・16位(J3) 各2回
最高順位 8位(J3) 2021年
最低順位 17位(J3) 2020年

64位 FC東京U-23
平均順位 54.75
Jリーグ在籍4年
経験順位数 4
最多経験順位 10位・11位・14位・16位(J3) 各1回
最高順位 10位(J3) 2016年
最低順位 16位(J3) 2019年

63位 ガンバ大阪U-23
平均順位 54.40
Jリーグ在籍5年
経験順位数 5
最多経験順位 6位・9位・14位・16位・17位(J3) 各1回
最高順位 6位(J3) 2018年
最低順位 17位(J3) 2019年

62位 セレッソ大阪U-23
平均順位 53.20
Jリーグ在籍5年
経験順位数 5
最多経験順位 6位・7位・12位・13位・18位(J3) 各1回
最高順位 6位(J3) 2019年
最低順位 18位(J3) 2020年

59位タイ JリーグU-23
平均順位 53.00
Jリーグ在籍2年
経験順位数 2
最多経験順位 10位・12位(J3) 各1回
最高順位 10位(J3) 2014年
最低順位 12位(J3) 2015年

59位タイ ヴァンラーレ八戸
平均順位 53.00
Jリーグ在籍5年
経験順位数 4
最多経験順位 10位(J3) 2回
最高順位 7位(J3) 2023年
最低順位 15位(J3) 2020年

59位タイ FC大阪
平均順位 53.00
Jリーグ在籍1年
経験順位数 1
最多経験順位 11位(J3) 1回
最高順位 11位(J3) 2023年
最低順位 11位(J3) 2023年

58位 福島ユナイテッド
平均順位 52.50
Jリーグ在籍10年
経験順位数 8
最多経験順位 7位・11位(J3) 各2回
最高順位 5位(J3) 2021年
最低順位 15位(J3) 2023年

57位 アスルクラロ沼津
平均順位 52.43
Jリーグ在籍7年
経験順位数 6
最多経験順位 12位(J3) 2回
最高順位 3位(J3) 2017年
最低順位 15位(J3) 2022年

56位 テゲバジャーロ宮崎
平均順位 52.33
Jリーグ在籍3年
経験順位数 3
最多経験順位 3位・9位・19位(J3) 各1回
最高順位 3位(J3) 2021年
最低順位 19位(J3) 2023年

55位 いわてグルージャ盛岡
平均順位 51.80
Jリーグ在籍10年
経験順位数 8
最多経験順位 11位・13位(J3) 各2回
最高順位 22位(J2) 2022年
最低順位 18位(J3) 2019年

54位 SC相模原
平均順位 51.20
Jリーグ在籍10年
経験順位数 9
最多経験順位 18位(J3) 2回
最高順位 19位(J2) 2021年
最低順位 18位(J3) 2022年・2023年

53位 FC今治
平均順位 48.75
Jリーグ在籍4年
経験順位数 4
最多経験順位 4位・5位・7位・11位(J3) 各1回
最高順位 4位(J3) 2023年
最低順位 11位(J3) 2021年

51位タイ AC長野パルセイロ
平均順位 48.60
Jリーグ在籍10年
経験順位数 7
最多経験順位 3位(J3) 3回
最高順位 2位(J3) 2014年
最低順位 14位(J3) 2023年

51位タイ 藤枝MYFC
平均順位 48.60
Jリーグ在籍10年
経験順位数 7
最多経験順位 10位(J3) 3回
最高順位 12位(J2) 2023年
最低順位 16位(J3) 2018年

50位 カマタマーレ讃岐
平均順位 48.50
Jリーグ在籍10年
経験順位数 8
最多経験順位 19位(J2),16位(J3) 各2回
最高順位 16位(J2) 2015年
最低順位 17位(J3) 2022年

49位 ガイナーレ鳥取
平均順位 48.31
Jリーグ在籍13年
経験順位数 11
最多経験順位 6位・12位(J3) 各2回
最高順位 19位(J2) 2011年
最低順位 17位(J3) 2017年

48位 奈良クラブ
平均順位 47.00
Jリーグ在籍1年
経験順位数 1
最多経験順位 5位(J3) 1回
最高順位 5位(J3) 2023年
最低順位 5位(J3) 2023年

47位 鹿児島ユナイテッドFC
平均順位 45.25
Jリーグ在籍8年
経験順位数 6
最多経験順位 2位・4位(J3) 各2回
最高順位 21位(J2) 2019年
最低順位 7位(J3) 2021年

46位 FC琉球
平均順位 44.20
Jリーグ在籍10年
経験順位数 9
最多経験順位 9位(J3) 2回
最高順位 9位(J2) 2021年
最低順位 17位(J3) 2023年

 現在は解散されたアンダー世代の4チーム。その4チームを残念ながら下回ってしまったのが、J3創設から加入しているY.S.C.C.横浜だ。最高順位である唯一の一桁順位となる8位は、2021年に記録したもの。
 J2昇格経験がないながらも、J2経験のある盛岡や相模原を上回ったのが、長野、今治、奈良の3チームだ。長野はJ3創設時から在籍していて二桁順位はわずかに2回だが、J2昇格は果たせていない。今治はJ3昇格して4年が経過しているが、直近2年は5位→4位と昇格目前まで迫っていて今後に期待だ。J3昇格初年度から5位の成績を残した奈良が、現時点でのJ2経験のないチームでは最上位に位置している。

 総合50位の讃岐は、立場上はJ2からの降格組だが、J3降格以降は全てのシーズンで14位以下と低迷が顕著だ。
 2023年時点で1年しかJ2経験がない鹿児島だが、最低順位はJ3での7位と安定した成績を残している。

 続いて、45位から31位までを一気に見ていく。

45位 カターレ富山
平均順位 44.00
Jリーグ在籍15年
経験順位数 12
最多経験順位 18位(J2),4位・6位(J3) 各2回
最高順位 13位(J2) 2009年
最低順位 11位(J3) 2018年

44位 ブラウブリッツ秋田
平均順位 43.00
Jリーグ在籍10年
経験順位数 5
最多経験順位 8位(J3) 4回
最高順位 12位(J2) 2022年
最低順位 8位(J3) 2014年・2015年・2018年・2019年

43位 FC岐阜
平均順位 41.25
Jリーグ在籍16年
経験順位数 11
最多経験順位 20位(J2) 4回
最高順位 12位(J2) 2009年
最低順位 14位(J3) 2022年

42位 いわきFC
平均順位 40.50
Jリーグ在籍2年
経験順位数 2
最多経験順位 18位(J2),1位(J3) 各2回
最高順位 18位(J2) 2023年
最低順位 1位(J3) 2022年

41位 ギラヴァンツ北九州
平均順位 40.14
Jリーグ在籍14年
経験順位数 13
最多経験順位 5位(J2) 2回
最高順位 5位(J2) 2014年・2020年
最低順位 20位(J3) 2023年

40位 ツエーゲン金沢
平均順位 36.80
Jリーグ在籍10年
経験順位数 9
最多経験順位 17位(J2) 2回
最高順位 11位(J2) 2019年
最低順位 1位(J3) 2014年

39位 レノファ山口
平均順位 36.78
Jリーグ在籍9年
経験順位数 7
最多経験順位 15位・20位(J2) 各2回
最高順位 8位(J2) 2018年
最低順位 1位(J3) 2015年

38位 ロアッソ熊本
平均順位 36.19
Jリーグ在籍16年
経験順位数 12
最多経験順位 14位(J2) 3回
最高順位 4位(J2) 2022年
最低順位 8位(J3) 2020年

37位 ザスパ群馬
平均順位 36.16
Jリーグ在籍19年
経験順位数 10
最多経験順位 12位・18位・20位(J2) 各3回
最高順位 9位(J2) 2008年・2011年
最低順位 5位(J3) 2018年

36位 愛媛FC
平均順位 35.89
Jリーグ在籍18年
経験順位数 14
最多経験順位 15位(J2) 3回
最高順位 5位(J2) 2015年
最低順位 7位(J3) 2022年

35位 栃木SC
平均順位 35.73
Jリーグ在籍15年
経験順位数 10
最多経験順位 10位・17位(J2) 各3回
最高順位 9位(J2) 2013年
最低順位 2位(J3) 2016年・2017年

34位 FC町田ゼルビア
平均順位 34.18
Jリーグ在籍11年
経験順位数 11
最多経験順位 1位・4位・5位・7位・15位・16位・18位・19位・22位(J2),2位・3位(J3) 各1回
最高順位 1位(J2) 2023年
最低順位 3位(J3) 2014年

33位 水戸ホーリーホック
平均順位 31.88
Jリーグ在籍24年
経験順位数 12
最多経験順位 10位(J2) 5回
最高順位 7位(J2) 2003年・2019年
最低順位 19位(J2) 2015年

32位 ファジアーノ岡山
平均順位 31.40
Jリーグ在籍15年
経験順位数 11
最多経験順位 8位・11位・13位・17位(J2) 各2回
最高順位 3位(J2) 2022年
最低順位 18位(J2) 2009年

31位 松本山雅FC
平均順位 29.83
Jリーグ在籍12年
経験順位数 12
最多経験順位 16位・17位(J1),1位・2位・3位・7位・8位・12位・13位・22位(J2),4位・9位(J3) 各1回
最高順位 16位(J1) 2015年
最低順位 9位(J3) 2023年

 J1経験はないがJ2歴は長いチームが続々とランクインしている。
総合41位の北九州より上のチームは、総合40位も金沢を除きいずれもJ2での一桁順位経験がある。総合41位の北九州は、過去にJ2での5位を2度経験しているが、主力大量引き抜きを餌食にあったこともあり近年はJ3での最下位に。他力でJ3残留を果たした。

 J3降格経験のない岡山や水戸の下に、J3降格はあるものの1年~3年後にはJ2復帰を果たしたチームが続いている形だ。
J2に24年も在籍している水戸が、その24年間で経験したことのある順位は12個。その中での最多は5回経験している10位だった。
 2023年にJ3で9位に低迷し総合31位となった松本山雅は、ここまでで唯一のJ1経験チームとなっている。その松本山雅は、Jリーグ在籍12年で12もの順位を経験しており、過去に順位被りがない。

 総合34位の町田が、2024年からは初めてのJ1を戦う。その町田やJ2で2年目を迎える総合42位のいわき、同じく4年目を迎える総合44位の秋田などは、今後も平均順位の数値を下げていくはずだ。

続いて30位から16位を紹介する。

30位 徳島ヴォルティス
平均順位 28.11
Jリーグ在籍19年
経験順位数 11
最多経験順位 4位・9位・15位(J2) 各3回
最高順位 17位(J1) 2021年
最低順位 15位(J2) 2008年・2012年・2023年

29位 V・ファーレン長崎
平均順位 27.09
Jリーグ在籍11年
経験順位数 10
最多経験順位 6位(J2) 2回
最高順位 18位(J1) 2018年
最低順位 15位(J2) 2016年

28位 横浜FC 
平均順位 26.91
Jリーグ在籍23年
経験順位数 16
最多経験順位 11位(J2) 4回
最高順位 15位(J1) 2020年
最低順位 18位(J2) 2011年

27位 モンテディオ山形
平均順位 25.80
Jリーグ在籍25年
経験順位数 15
最多経験順位 6位・7位・10位(J2) 各3回
最高順位 13位(J1) 2010年
最低順位 14位(J2) 2016年

26位 ヴァンフォーレ甲府
平均順位 23.00
Jリーグ在籍25年
経験順位数 17
最多経験順位 7位(J2) 3回
最高順位 13位(J1) 2014年・2015年
最低順位 18位(J2) 2022年

25位 アビスパ福岡
平均順位 22.04
Jリーグ在籍28年
経験順位数 17
最多経験順位 3位(J2) 3回
最高順位 7位(J1) 2023年
最低順位 18位(J2) 2012年

24位 大分トリニータ
平均順位 21.56
Jリーグ在籍25年
経験順位数 19
最多経験順位 11位・14位(J1) ,3位・6位・9位(J2) 各2回
最高順位 4位(J1) 2008年
最低順位 1位(J3) 2016年

23位 大宮アルディージャ
平均順位 21.00
Jリーグ在籍25年
経験順位数 17
最多経験順位 13位(J1) 4回
最高順位 5位(J1) 2016年
最低順位 21位(J2) 2023年

22位 京都サンガF.C.
平均順位 20.86
Jリーグ在籍28年
経験順位数 18
最多経験順位 16位(J1),3位(J2) 各3回
最高順位 5位(J1) 2002年
最低順位 19位(J2) 2018年

21位 東京ヴェルディ
平均順位 20.06
Jリーグ在籍31年
経験順位数 21
最多経験順位 5位・7位(J2) 各3回
最高順位 1位(J1) 1993年・1994年
最低順位 20位(J2) 2014年

20位 北海道コンサドーレ札幌
平均順位 19.88
Jリーグ在籍26年
経験順位数 16
最多経験順位 10位(J1),1位・6位(J2) 各3回
最高順位 4位(J1) 2018年
最低順位 13位(J2) 2010年

19位 湘南ベルマーレ
平均順位 19.40
Jリーグ在籍30年
経験順位数 19
最多経験順位 16位(J1) 4回
最高順位 5位(J1) 1994年
最低順位 14位(J2) 2011年

18位 サガン鳥栖
平均順位 19.36
Jリーグ在籍25年
経験順位数 17
最多経験順位 11位(J1),8位(J2) 各3回
最高順位 5位(J1) 2012年・2014年
最低順位 12位(J2) 2003年

17位 ジェフユナイテッド千葉
平均順位 18.16
Jリーグ在籍31年
経験順位数 22
最多経験順位 13位(J1),6位(J2) 各3回
最高順位 3位(J1) 2001年・2003年
最低順位 17位(J2) 2019年

16位 ベガルタ仙台
平均順位 18.12
Jリーグ在籍25年
経験順位数 18
最多経験順位 14位(J1) 3回
最高順位 2位(J1) 2012年
最低順位 16位(J2) 2023年

 J1とJ2、それぞれを経験していてJリーグ在籍も長いチームがそろっている印象。
 総合29位の長崎は、Jリーグ在籍わずか11年ということを考えれば素晴らしい成績と言えるだろう。
 総合30位の徳島から総合20位の札幌までは、J1よりJ2在籍の方が長いチームだ。東京ヴェルディ大分トリニータの2チームが、全チームの中で最高順位と最低順位の差が一番大きいチームとなっている。最高順位がJ1の5位で、2024年シーズンをJ3で戦う大宮が、その2チームの最高順位と最低順位の差の記録を更新する可能性がある。
 その大宮は、J2での8位~14位という中位は一度も経験していないが、昇格争いの上位から一気に残留争いの下位に落ちていった。

 最多経験順位に目を映すと、山形のJ2での5位と6位、福岡のJ2での3位、大宮のJ1での13位、京都のJ1での16位とJ2での3位、千葉のJ2での6位、仙台のJ1での14位など、Jリーグ在籍が長いからこそ感じる"確かにこの順位のイメージ強いな"感が目立つ。
 総合22位の京都、21位の東京V、19位の湘南、17位の千葉は、それぞれの最高順位とその年数を照らし合わせると、どうしても"古豪"という括りになるだろう。

 現在J1に所属しているチームでも、過去には東京Vの20位、京都の19位、福岡の18位など、J2での大きな低迷を経験しているのが印象的だ。
総合17位の千葉はオリジナル10で、Jリーグ在籍は最長の31年だが、その中で22もの順位を経験しており、この数字は全チームで単独最多である(2番目に多いのが東京Vの21)。

 続いて15位から6位までを見てみよう。

15位 アルビレックス新潟
平均順位 17.60
Jリーグ在籍25年
経験順位数 18
最多経験順位 15位(J1) 3回
最高順位 6位(J1) 2007年
最低順位 16位(J2) 2018年

14位 ヴィッセル神戸
平均順位 12.26
Jリーグ在籍27年
経験順位数 16
最多経験順位 10位(J1) 4回
最高順位 1位(J1) 2023年
最低順位 3位(J2) 2006年

13位 セレッソ大阪
平均順位 12.07
Jリーグ在籍29年
経験順位数 17
最多経験順位 5位(J1) 4回
最高順位 3位(J1) 2010年・2017年
最低順位 5位(J2) 2007年

12位 ジュビロ磐田
平均順位 10.57
Jリーグ在籍30年
経験順位数 17
最多経験順位 1位・2位・6位(J1) 各3回
最高順位 1位(J1) 1997年・1999年・2002年
最低順位 6位(J2) 2020年

11位 柏レイソル
平均順位 10.52
Jリーグ在籍29年
経験順位数 15
最多経験順位 7位・8位・12位・16位(J1) 各3回
最高順位 1位(J1) 2011年
最低順位 2位(J2) 2006年

10位 清水エスパルス
平均順位 9.97
Jリーグ在籍31年
経験順位数 17
最多経験順位 4位(J1) 4回
最高順位 2位(J1) 1999年
最低順位 4位(J2) 2023年

9位 FC東京
平均順位 9.36
Jリーグ在籍25年
経験順位数 14
最多経験順位 6位・9位(J1) 各4回
最高順位 2位(J1) 2019年
最低順位 2位(J2) 1999年

8位 サンフレッチェ広島
平均順位 8.61
Jリーグ在籍31年
経験順位数 17
最多経験順位 1位・7位・8位・10位(J1) 各3回
最高順位 1位(J1) 2012年・2013年・2015年
最低順位 2位(J2) 2003年

7位 川崎フロンターレ
平均順位 8.44
Jリーグ在籍25年
経験順位数 13
最多経験順位 1位・2位(J1) 各4回
最高順位 1位(J1) 2017年・2018年・2020年・2021年
最低順位 7位(J2) 2001年

6位 名古屋グランパス
平均順位 8.06
Jリーグ在籍31年
経験順位数 16
最多経験順位 9位(J1) 5回
最高順位 1位(J1) 2010年
最低順位 3位(J2) 2017年

 近年J2での下位を経験してしまった総合15位の新潟は、一つ上の総合14位の神戸とは平均5位以上の差が開いており、このブロックに滑り込んだ形だ。
 総合14位の神戸より上のチームは、J2在籍が一番長いのが総合13位のセレッソ大阪で6年と、オリジナル10のチーム含め長くJ1で戦っているチームが当然のように並ぶ。
 優勝経験のないチームは総合15位の新潟、総合13位のC大阪、総合10位の清水、総合9位のFC東京だ。

 各チームの最多経験順位では、総合16位~30位のところでも感じたように、このブロックでも最多経験順位が個人的なイメージ通りのチームが多くある。新潟のJ1での15位、神戸のJ1での10位、磐田のJ1での6位、柏のJ1での16位、清水のJ1での4位、FC東京のJ1での6位と9位、広島のJ1での7位、名古屋のJ1での9位などだ。

 陰に隠れがちだが、2009年のJ1復帰以降の15年間のうち13年間で一桁順位を達成している広島は理想的なプロビンチャと言える。川崎も2004年のJ1復帰以降で二桁順位は1度しかないのも素晴らしい。

 名古屋、広島の2チームは、J1での一桁順位を全て経験している。当然優勝経験が必要であり、2位で惜しくも優勝を逃すという経験も必要なので、レアながらも立派な記録と歴史があると言える。J1での二桁順位(19位と20位は除く)をすべて経験しているのは神戸のみとなっている。

そしていよいよ、5位~1位だ。

5位 ガンバ大阪
平均順位 7.81
Jリーグ在籍31年
経験順位数 17
最多経験順位 3位(J1) 6回
最高順位 1位(J1) 2005年・2014年
最低順位 1位(J2) 2013年

4位 浦和レッズ
平均順位 7.35
Jリーグ在籍31年
経験順位数 14
最多経験順位 6位(J1) 6回
最高順位 1位(J1) 2006年
最低順位 2位(J2) 2000年

3位 横浜フリューゲルス
平均順位 7.00
Jリーグ在籍6年
経験順位数 4
最多経験順位 6位・7位(J1) 各2回
最高順位 3位(J1) 1996年
最低順位 13位(J1) 1995年

2位 横浜F・マリノス
平均順位 5.45
Jリーグ在籍31年
経験順位数 12
最多経験順位 1位・2位(J1) 各5回
最高順位 1位(J1) 1995年・2003年・2004年・2019年・2022年
最低順位 13位(J1) 2001年

1位 鹿島アントラーズ
平均順位 3.71
Jリーグ在籍31年
経験順位数 9
最多経験順位 1位(J1) 8回
最高順位 1位(J1) 1996年・1998年・2000年・2001年・2007年・2008年・2009年・2016年
最低順位 11位(J1) 2012年

 総合5位はガンバ大阪。近年の低迷がなければ総合3位に輝いていた可能性はある。前代未聞の得失点差プラス兼リーグ最多得点でのJ2降格を経験しているが、J2はその1年だけ。最多経験順位が6回経験している3位というのはまさにイメージ通りだ。
 J1で経験したこのある順位の数は16。これはリーグ単独最多で、経験のない順位は5位、18位、19位、20位となっている。

 総合4位は浦和レッズ。Jリーグ初期は低迷し、近年でも極端な低迷シーズンはあるが、J2降格は1度のみで総合4位というのは立派だ。最多経験順位は6回経験している6位でこれもイメージ通り、5回経験しているのは2位と10位だ。
 リーグ優勝はわずかに1度だが、ACLを2度制覇しているのは浦和らしさを感じる。

 そして総合3位は、残念ながら1998年いっぱいで合併消滅となった横浜フリューゲルス
所属チームが今と違い少ない時代なのでこのランキングに入れることすら迷ったが、そもそもチーム数が少ない時代に所属していたチームが順位の数値では有利になるのは仕方がない今回のランキングなので、3位ランクインとした。

 そして総合2位が横浜F・マリノス。オリジナル10で降格経験のない2つのうちの1つであり、二桁順位は31年間で4回。残留争いに絡んだシーズンで言えば2001年と2018年だけだ。最多経験順位も5回経験している1位と2位なのはさすがとしか言えない。9位を4回経験しているのもイメージ通りか。前出の名古屋と広島同様、J1の一桁順位を全て経験している。

 そして栄えある総合1位に輝いたのは、予想通り鹿島アントラーズ。優勝8回は圧巻の数字だ。2010年以降は優勝は1度しかないが、通算で3位と5位が5回、4位が4回、2位と6位が3回あり、それ以外だと7位と9位と11位が1回ずつであり、二桁順位は31年で1回。抜群の安定感と言える。必然的に、経験順位数も9と在籍年数と比較したら他チームを圧倒する少なさだ。
J創設31年と世界的に見ればまだ歴史は浅いとはいえ、平均順位3.71は本当に凄いとしか言えない。

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J1一覧表

 こちらの表は順位の元となった平均順位の順番で上から並んでいる。まずはJ1のみ。
 1番左の"基礎合計"は、平均順位の計算の元となる数値で、例えばJ1での1位が8回なら1×8で"8"、2位が5回なら2×5で"10"というように値を出していき、それを全順位を計算した合計値となっている。その右に"平均順位"があり、さらにその右には"J在籍年数"がある。"基礎合計"÷"J在籍年数"の結果がそのまま"平均順位"となっている。
 一番右にはJ1のみの在籍年数、その左はJ1で経験したことのある順位の数となっている。
 以下のJ2とJ3の一覧表も見方は同じだ。

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J2一覧表

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J3一覧表

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平均順位の順

 こちらは、全順位の詳細を省いて、見やすくしたものだ。31年間で基礎合計が115の鹿島、改めて驚異的だ。

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全経験順位計の順

 こちらの表は、一番右の欄の"全経験順位数"の多い順に並べた表になっている。先ほど述べた通り千葉が単独最多となっていて、そのほかの上位もJ1とJ2それぞれ長く経験しているチームが上位に来ているのが分かる。

 Jリーグ歴代順位スタンプラリー、いかがだっただろうか。
最終的にはスタンプラリーとはかけ離れたような内容になってしまったが、各チームごとの詳細を知ることができて、非常に興味深い内容になっているのではないかと思う。Jリーグの歴史はこれからも長く続いていき、今この段階で出た順位も毎年のように動いていくだろう。経験したことの無い順位を制覇していきたいなど、変態的なマニアックな思想でJリーグを見る人はいないだろうが、マニアックなデータにも少しでも興味を持っていただけたら幸いだ。